これから賃貸マンションを建てる方々に、一級建築士としての経験から心からお伝えしたい。
人任せではなく、自ら学び、選び、動くことが成功の鍵です。
そのために今、これまでの経験を凝縮し、
賃貸経営成功の「12の鍵」として整理しました。
ぜひ、満室になるマンション経営とあなたの未来のために、お付き合いください。
マンションやビルを建てるときに避けて通れないのが「近隣対応」です。
30年ほど前の京都では、こんな“近隣対策”が当たり前でした。
北側3軒に50万円ずつ、東西のお隣には30万円、その周囲には20万円、さらにもう少し外側の住民にも10万円ずつ。
領収書もなしに、しめて約450万円。
これを「近隣対策費」と呼び、工事費の1%を目安にしていたそうです。
当時はまだ暴対法も整備されておらず、今とは価値観も法律も大きく異なる時代の話です。
もちろん、今はこんな現金を配るようなことは一切ありませんし、許されるものでもありません。
でも、時代が変わったからこそ、「丁寧に想いを伝える力」=人間力が問われる時代になりました。
「自分の土地に合法的に建てるのに、なぜ気を使わないといけないの?」
たしかにお気持ちはごもっとも。
法的に認められた計画で、行政の許可も取っているのですから、堂々と建ててもいいはずです。
でも、街にはいろんな価値観を持った人が暮らしています。
たとえば、築年数は古くても「日当たりの良さ」に満足して暮らしているご家庭の南側にマンションが建てば、日陰になるだけで生活の質が変わってしまうのです。
そんなとき、「都市計画に沿っているから問題ありません」という理屈では、気持ちは伝わりません。
設計のプロとして、近隣の方の立場にも立って考える
もちろん、私は建築主(オーナーさん)から設計のご依頼をいただいている立場ですから、基本的にはオーナーさんの味方です。
収益が出るよう、法的に最大限活用できるプランをご提案します。
でも、だからといって近隣の方々を「敵」にする必要はありません。
むしろ、「理解者」に変えていくことこそ、長い目で見た成功の鍵だと思っています。
「もし自分がこの建物の北側に住んでいたらどう感じるか?」
「圧迫感を和らげるにはどう工夫するか?」
「視線が気にならないようにするには?」
「少しでも光を感じてもらえる窓の位置にできないか?」
…そんな視点を持って、何度も足を運び、丁寧に説明していくうちに、
「まあ、仕方ないね。時代やね」
と受け入れていただけるようになるんです。
最後に:マンション建設には「設計力」と同じくらい「人間力」が必要
近隣対策に正解はありませんが、経験と誠意を持って向き合えば、かならず伝わります。
一緒に、地域に愛される建物をつくっていきましょう。
▶︎ 3営業日経っても返事がない場合はこちらにご連絡ください: mac.design.architecture@gmail.com
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